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【ハイキュー】思い出すのは、いつも【黒尾鉄朗】

第76章 満月


「よし!帰るか!」



「その前にコンビニ寄りません?」



「俺何も持ってないけど」



「………財布もスマホも置いてきました。

あれ?家の鍵って締めましたっけ?」



「それだけは大丈夫デス。

てかはしゃぎすぎ」





黒尾さんのポケットから出てきた鍵を見せられて


そして、黒尾さんの呆れた顔





「だって!こんな月、滅多に見れないじゃないですか!

昇っちゃうと小さくなっちゃうし。

だからタイミングも合わないといけないから

そりゃテンション上がりますよ!」



「じゃあしょーがないか?」



「ですよね?!」



「ってならないし

しょーがないのは俺がいる時だけにして下サイ」



「じゃあ大丈夫ですね!」





だって



一緒にいてくれるでしょ?





「お前なぁ」





やっぱり呆れてる黒尾さん



だけど、満更でもなさそうで




なんだかおかしくて、顔を見合わせて笑った。





「残念だけど、今日はコンビニは我慢します!」



「そうして下さい」





二人で手を繋ぐ。





月を見ながら




今度はいつも通り。





「あ、もう見えなくなりそう」



「だなー」



「なんか残念ですね」



「また見ればいいじゃん」



「今度はいつかわからないじゃないですか!」



「でも、そのうちあるでしょ」



「………そうですね!」





たぶん、黒尾さんが思っていたのとは

違うテンションで返事をしたのか




不思議そうに見られているんだけど。





たぶん、月が綺麗な日はこの後もある。





そして、黒尾さんとは

ずっと一緒にいましょうね、と約束を交わしているから。






ゆっくり待つのも



悪くないかな、って。
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