• テキストサイズ

【ハイキュー】思い出すのは、いつも【黒尾鉄朗】

第73章 海で(黒尾)


去年、行けなかった温泉旅行




今年は絶対に行こうと約束して


約束を果たせて。





なんだかホッとしたし




そして、ここで





プロポーズをしようと決めていた。





ただ、どこでどうやって伝えるのか。





一生に一度の機会





………あ、俺にとってはネ。



奈々はたぶん、2度目のシュチュエーション。





だから




いつ、どこで、どうやって伝えようかと


ずっと様子をみていた。







昨日の夜

たまたま近くで花火が上がって




一緒に部屋から眺めて



その時もチャンスだったと思う。





だけど結局言えなくて。





昨日から俺の右のポケットには


なんとなく窮屈そうに指輪があって。





早くあるべき場所へ届けたいけど。





たぶん、断られることはないと



大丈夫だと思っているけど。





だけど "絶対" がないことも知っているから。







早く渡したい気持ちと



どうしたらいいか、わからない気持ち。







奈々と付き合ってわかったことは




自分が思っていた以上に

情けないヤツだったってこと。







午前6時



朝の海を散歩したいと言っていた奈々と、近くの砂浜まで。





とりあえず、奈々と一緒に砂浜を歩く。





「貸切ですね~!」



「だなァ」



「あー気持ちいい!最高ですね!」



「だなァ」





いつ、どのタイミングで言えばいいのか。





そんなことばっかりグルグルグルグル考えて




とりあえず





隣で話す奈々の話が入ってこない。
/ 355ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp