第70章 翌々日(日曜日のお別れ)
ドアが閉まる音と共に
涙がポロポロと溢れ出す。
しょうがない。
もう会えない。
私が好きなのは黒尾さん。
わかってる。
わかってて、ここにいる。
だけど
もう会えないのかと思うと、
どうしようもなく寂しい。
バッグの中でスマホが明るくなって確認すると
【お疲れ。今日の夜、どう?】
黒尾さんに今日も会えない?って言われたんだけど
友達と会うからってお断りをした。
だけど、もし夜だけでも会えたらって言われたから
また連絡しますね。って言ってたから
……………。
【夜ご飯も食べて帰ろうって話してて。
だから今日は難しそうです。すみません。】
黒尾さんにはもう、嘘はつかないって思ってた。
だけど、ごめんなさい。
これで最後にします。
だから、ごめんなさい。
そっと送信をタップする。
冷たくなったミルクティ
涙の味がした。