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【ハイキュー】思い出すのは、いつも【黒尾鉄朗】

第62章 6月中旬(待ち合わせ)


「お疲れ。何してんの?」



「え。待ち合わせです」



「そーなんだ。俺も」





………別に聞いてないし




そして、彼女と待ち合わせですか?



なんて。


そんなの聞きたくない。





「待ち合わせ相手、来そう?」



「ちょっと遅れるって連絡ありましたけど………」



「そーなんだ。

でも赤葦、今日来れないっぽいよ」



「え、そうなんですか?

やっぱり忙しいんだ。



………………って、え?」





当たり前のように言われたから


当たり前のように返したけど。





「あれ?私、赤葦さんと待ち合わせって言いましたっけ?」





言ったつもりはなかった。





「んーん。佐藤からは聞いてないよ」



「じゃあ………」





なんで?





「俺も赤葦と待ち合わせだったから」



「え?」



「赤葦に、俺たち付き合ってたこととか、言った?」





…………言いましたけど。


いや、言うつもりはなかったですけど。




ていうか、え?



気まずすぎる。





「………スミマセン。

そんなつもりはなかったんですが………」



「いや、いいんだけど。

赤葦からなんか連絡きてない?」





黒尾さんにそう言われて

真っ暗な画面のスマホのホームボタンを押すと





【お疲れ様です。

すみません。今日行けなくなりました。

その代わり黒尾さんがいるので、よければ黒尾さんとご飯食べて下さい。

伝えたいこと、伝えられるといいですね。】





……………。





赤葦さん




たぶん。





最初から、そのつもりだったんだ。
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