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【ハイキュー】思い出すのは、いつも【黒尾鉄朗】

第61章 6月上旬(おにぎり宮.2)


お互いの連絡先を交換して





「遅くなってしまいましたね。

そろそろ出ましょうか」



「はい。スミマセン、付き合ってもらっちゃって」



「いえいえ。こちらこそ。

今度お誘いしてもいいですか?」



「ぜひぜひ!むしろこっちがお願いしたいです」



「じゃあまた連絡します。

あ。佐藤さんの都合の良い日、教えてもらえませんか?」



「私はだいたい自由なので

早く帰ろうと思えばいつでも大丈夫です。

たぶん私が忙しい日は赤葦さんもお忙しいと思うので(笑)」



「じゃあ都合が悪い日聞いた方がいいですね?」



「それも大丈夫です(笑)特に予定ないので(笑)」





笑いながら言ったけど、

笑いながら言わないと心が折れそうだ。





ちなみに。


アキくんと海に行ってから、一静さんとは会っていない。




一静さんから連絡は来たけど


仕事が忙しくなったので、落ち着いたら連絡します。と嘘をついた。





なんとなく


黒尾さんのことをちゃんと終わらせてから、と。




別に一静さんのことを好きだとかそういうんじゃなくて、


黒尾さんとのことを知らない一静さんと会うのに



この黒尾さんへのモヤモヤとした気持ちを持ったまま会うことに

勝手に気が引けただけ。




そういう意味でも


早く、黒尾さんへのモヤモヤを解消させたい。





「じゃあ来週あたりで。

また予定調整してから連絡しますね」



「はい。よろしくお願いします」





それからお会計の時

なぜか私の分まで赤葦さんがお支払いをしてくれようとして


そのお気持ちにお礼を伝えて、丁重にお断りした。





「そんなことされると、赤葦さんとご飯行けなくなっちゃいます」



「………それは困りますね。

じゃあ、自分の分だけでスミマセン」





"困ります" と言ってくれる赤葦さんがなんだかおかしくて



だけど、それ以上にありがたくて。





黒尾さんとのことへの相談を抜きにして




来週、楽しみだな。
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