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【ハイキュー】思い出すのは、いつも【黒尾鉄朗】

第61章 6月上旬(おにぎり宮.2)


「それって、別に好きな人がいた。とか。

ですか?」





少し、ドキドキした





「それは違いました」



「………そうですか」





そっかぁ。





「残念そうですね(笑)」



「あ、スミマセン」





いけない、いけない。


残念がるところではない。





「佐藤さんの好きな人には、別に好きな人がいるんですか?」



「残念ながら」





本当に




今更だけど、

何でこんなことになってしまったのか。





「奪っちゃえばいいじゃないですか」



「いや、それは大丈夫です。

というか、赤葦さんってそんな感じなんですね。ちょっと意外でした」





すごく真面目でお堅いイメージというか





「イメージ違いました?(笑)」



「はい」





正直に答える私に、赤葦さんが笑ってる。





「そうかもしれませんね。

相手って既婚者ですか?」



「違いますよ!」





そっか、そのパターンもあるのか。



不倫はまだ未経験だなぁ。

なんて呑気に考えてしまったけど、


不倫はダメだ。ダメ、絶対。





「既婚者じゃないなら大丈夫ですよ。

俺は佐藤さんの味方ですよ。

相手って、どんな人なんですか?」



「あーーーー。

………元彼です」



「浮気した人ですか?」



「そうですね。ってどっちもしてるんですけどね!

………最近別れた人の方です」





自分でツッコんでおきながら、虚しくなった。





「その人、彼女いるんですっけ?」



「ちゃんとした情報はわからないですけど、

いるんじゃないですかね?


黒尾さんモテるし」



「え?」



「え?」





赤葦さんと顔を見合わせる





最悪だ。




つい、うっかり


名前を出してしまった。





…………最悪だ。
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