第59章 5月中旬(海)
「ん~!ちょっと休憩!」
寝不足の体はなかなか持たない。
「あっち座る?」
アキくんが指を差したのは
砂浜の終わりの、キレイに整備された階段
………………。
「そうしよ!」
持ってきていたレジャーシートを敷いて
二人並んで座る
波の音が聞こえる
「はぁ~!なんか気持ち良いな!」
私たちの頬を撫でる夜風はちょうどいい
一年半前とは違う
「ほんとだね~!」
そう言いながら、ゴロンと寝転んでみる。
背中と頭がゴツゴツして、痛かった。
だけど
「…………すごい星」
いろんなことに気を取られて
今まで気づかなかったけど
見上げたその先には
満天の星空