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【ハイキュー】思い出すのは、いつも【黒尾鉄朗】

第44章 8月31日(返事)


わざわざ会社で送信したのは、


家に持ち帰りたくなかったから。





だけど、怖くて




スマホはずっとバッグの中。





まだ人も多い車内。




ふと顔を上げると、窓に映る自分は疲れていたけど



いつも通りの私だった。





ただ、上手く呼吸ができない。





自分で決めて、


自分で送ったはずなのに。





会社を出る時、もう泣かないって決めていたけど




胸の苦しさまでは、


考えきれていなかったなぁ。





駅に着いて、いつも通り自転車を漕いで





明日から9月





なんて関係ない。





湿気を含んだ生温い風が身体にまとわりついて


今日も不快指数を上げる。




マンションの駐輪場の定位置に自転車を停めて。



オートロックを開け、


エレベーターに乗り。





部屋の鍵を開ける、





前に。





「すぅーーーーーーーーーーーっ。


ふぅーーーーーーーーーーーーーーー」





大きく息を吸って、



そして吐き出した。





部屋に入る前に、今日はやらなければいけないことがある。





スマホ、見なきゃ。
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