第2章 食事へ
「ね。俺も先輩に連れてきてもらったんだよ。
飲み物どうする?ワイン飲める?」
「あー、得意ではないです」
「じゃあ好きなの選んで。はい」
ドリンクのメニュー表を渡されて。
「じゃあ、マリブコークで」
「カクテル?」
「あ、はい」
「何味?」
「ココナッツのリキュールとコーラです」
「へぇ、美味そう。
あ、すみません。マリブコークと生お願いします」
黒尾さんの注文に、店員さんが返事をする。
「何が好き?あと苦手なものある?」
「イタリアンでは大丈夫だと思います。
あ、チーズの盛り合わせ頼みたいです」
「チーズ好きなの?」
「大好きです!あ、けど黒尾さん大丈夫ですか?苦手なものってあります?」
「うん。チーズ好きよ。
苦手なのは~、辛いのはあんまり得意じゃないかも」
「あ、私もです。
黒尾さんのおすすめなんですか?それ食べたいです!」
「じゃあとりあえず適当に頼んでいい?」
「お願いします」
そう言ってメニューを見てると店員さんが飲み物を運んできてくれて。
「注文いいですか?」
これと、これとって黒尾さんが注文するのを眺める。
「お待たせしました。今週も1週間お疲れ様でした」
「お疲れ様でした」
お疲れって挨拶をして、グラスを鳴らす。
久しぶりのアルコールだ。
ってほとんどジュースみたいなもんだけど。
「佐藤ってさ、ビールも得意じゃないだろ?」
「あ、バレてました?」
「みんなで飲む時、頼むけど結局いつも別のやつが飲んでるし」
「最初の注文は合わせといた方がいいなって思って頼むんですけど、未だに飲めません。
ちなみにコーヒーも飲めないんですよね。苦いのが苦手で」
「あ、だからいつもミルクティ飲んでるんだ」
「そうです」