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【ハイキュー】思い出すのは、いつも【黒尾鉄朗】

第33章 週末、最終便で


飛行機を降りて荷物を受け取って



到着ロビーに出ると

私を待ってくれている黒尾さんと目が合い、手を振る。





「お疲れ様です!」



「お疲れ様。ゴメンな?」





何に対してかは、わかっている。





「私が黒尾さんに会いたかったんですよ?

黒尾さんは違うんですか?」



「んーん。俺もめちゃくちゃ会いたかった」





眉を下げた顔


だけど、それにはまだ気づかないフリをする。





「よかったです!じゃ、行きましょう!

って、わかんないので黒尾さん連れてって下さい!」





2回目の空港


改札までの行き方はなんとなく覚えているけど。



黒尾さんの手をとって





「こちらですよ?お嬢様?」





黒尾さんに引っ張ってもらってついていく。





「黒尾さん、ご飯食べました?」



「まだ。奈々は?」



「実は飛行機に乗る前に、ちょっと食べちゃいました」



「そ?じゃあ今日は帰るか?」



「黒尾さんがいいなら、そうしませんか?」



「ん。俺もそっちがいいカナ」





今週ずっと元気がない黒尾さん。



ご飯、別に食べなくてもよかったんだけど。


ただ、私が食べてないと

食べて帰ろっか?って言われていたと思う。



でも、外だとなかなか本音での会話は難しいかも

と思ったから。



今日はそのまま黒尾さん家に行けたらいいなって。




食べてきてよかった。





今週は毎日電話していて


一応、その日あったこととかは話していたつもりだったけど

会えば話は尽きない。



基本的に私が話してることの方が多いけど



それがさらに、今日は特別そんな気もした。
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