第25章 ウェディングドレス
初めて担当するスポット業務がスタートして
あっという間に1週間
始まった時、グッと堪えて言葉には出さないかったものの
実はものすごく不安だったんだけど
特にトラブルもなく、前半が終わった。
始まる前は、今週は週末も会社に篭りきりかな~。
なんて思っていたけど
特にやることもなさそうだから、黒尾さんと過ごすいつもの週末。
いつも通りってすごくいいな。って改めて実感。
ちなみに今日はランチを食べて、今から映画。
上映時間にはまだ余裕があるけど、早めに映画館へ向かう。
「でも思ってたより何事もなく1週間が過ぎて安心してます」
「それは奈々がちゃんと準備してるからだよ」
「そうなんですかね?だったらいいけど」
「うん。準備がなければもっと時間かかってただろうな~ってこと、いくつかあったよ」
「そっか。準備大切にしてよかったです!」
「よく頑張ってると思います」
えへへ
黒尾さんに褒められて、素直に嬉しい。
「………わぁ」
思わず漏れた声
私の視線の先には、ショーケースに綺麗に飾られた
ウェディングドレス。
何度か通ったことがある道だけど、こんなところにショールームがあったんだ。
初めて気づいた。
「綺麗……」