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【ハイキュー】思い出すのは、いつも【黒尾鉄朗】

第23章 バレンタイン(翌日)


炊飯器からはご飯の炊き上がるいい香り。



だけどまだ時間がかかるようだから


寝室に戻って、もう一度ベッドへ。




もうすぐ起きるだろう黒尾さんを

まだ目を閉じて規則的に寝息をたてている黒尾さんの隣で待つ。





黒尾さんの綺麗な寝顔も好き。





「………てつろーさん」





昨日、初めて名前を呼んだ。


だけどやっぱり、なんだかすごく恥ずかしい。



だけど、名前を呼んだ後の黒尾さんの表情が忘れられなくて


こっそりと呼んでみる。



黒尾さんが聞いていない時だと

意外といけそう。





「てつろーさん」





小さな声で、もう一度。


なんだかすごく、新鮮な気持ち。





「ん………」





やば。起こしちゃったかな?




だけど


抱き枕を抱くように?



私にギュッと絡みついてきて


だから私も、ギュって抱きしめ返す。





「………てつろーさん」



「ん………

あれ。おはよう」



「あ、黒尾さん。おはようございます」



「奈々が起きてるって珍しいね」





スマホで時間を確認するために、半分だけ目を開けている黒尾さん。





「なんか目が覚めちゃって」





そんなわけないけど。

めちゃくちゃこっそりアラームかけてましたけど。





「んーーーーーーー!

はぁ。今、めっちゃいい夢見てた」



「どんな夢ですか?」



「奈々が "鉄朗さん" って呼んでくれた夢」



「へぇ~~~」



「昨日呼んでくれたから?」





実は今もこっそり呼んでました。


なんて言わない。



というか言えない。





「そうかもしれませんね?」



「今日も呼んでくんない?」



「考えときます」



「えーーーーーー」





ぎゅーーーーって


頑張って早起きしてよかった。




少しだけイチャイチャして





「黒尾さん、朝ご飯食べましょう。

準備してきますね」



「んーーーー。もうちょっと」



「遅れちゃいますよ?」



「別に午後までに行けばいいし」





うーーーーん。



で、結局




もう少し延長。



やっぱり早起きしてよかった。
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