【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)
第1章 はじまり
幼いながらも心の葛藤を切なげに語るグレイスを見て、オレは温かな気持ちで彼女の頭を撫でた。
「グレイスは、優しい子だね…すごく優しくて良い子だ。
グラディオはね、きっとまだ年下の女の子との遊び方がわかっていないんだ。僕からも、『グレイスにはもっと優しく、加減をしろ』って伝えておくから…どうか嫌いにならないであげて?」
不安げに揺れるグレイスの瞳を覗きこみながら気持ちを取りなす。
チェラム家とアミシティア家の関係を考えると、二人の関係が悪くならないに越したことはない。
「ちゃんと伝えてくれるなら………うん…、わかった」
「ありがとうグレイス。
それにね、グラディオがいればノクトの遊び相手が出来るだろう?
そうしたら、グレイスはもっと僕と過ごす時間が取れて二人で一緒に遊べるよ。
だからグラディオがいた方がいい…そうとも考えられない?」
グレイスの気分を明るくさせられるように、わざと得意げな顔をして言う。
「そっか…! すごいイグニス、頭いい!」
「ふふっ、そうかな? 別に普通だよ」