【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)
第1章 はじまり
翌日、約束通り城を訪れたオレはグレイスの部屋をノックする。
「グレイス、入るよ?」
「あ! イグニス!! 待ってたよ~!」
グレイスは弾けるような笑顔でオレの元へ駆け寄り、胸元へと飛びついてきた。
その仕草が可愛くて、ふっと頭を撫でれば、王族らしい真っ黒で艶やかな髪が手のひらに触れる。
肩の辺りで切り揃えられ、しっかりと手入れがされているそれは、まるで絹のように滑らかな手触りだ。
「おっと…よしよし。元気にしてたかな? ラケル様こんにちは。お邪魔します」
「こんにちはイグニス。いらっしゃい。
ちょうどお茶の時間にしようと思っていたの。用意してくる間、グレイス王女をみていてくれる?」
「はい、承知致しました。
グレイス、今日はラケル様と何して遊んでたの?」
「ぬいぐるみの猫ちゃん達と一緒にお店屋さんごっこしてたの。
ラケルが戻ってきたらイグニスも一緒にしよ?」
「楽しそうだね。もちろんそれもいいけど、今日はすごく良いお天気だよ。お庭に出て遊ぶのはどう?」