【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)
第25章 証
強い快感のままに互いに身体をきつく抱きしめあった後、オレの背中に回っていたグレイスの腕が脱力してずるりと滑る感触がした。
すぐ隣で荒い息を上げるグレイスの表情に目をやれば、自然と互いの目が合った。行為の余韻でとろりと蕩けたような瞳がオレを熱っぽく捉えていたが、それでも聞かずにはいられなかった。
「グレイス、身体は大丈夫か? 痛みはなかったか?」
「だぃ、じょぶ…ずと、きもちかった…」
「そうか…良かった。
…ありがとう」
初めての夜とは違い、すんなりと受け入れてくれたグレイスの身体。痛みも伴わず奥まで入ることを許してくれたことに、また一段と深く愛されたような気がして、思わず感謝を口にせずにはいられなかった。
「ん…? 何でお礼…っ、ん、ちゅ…んん…」
礼の意味を問うグレイスの唇をキスで塞ぐ。これは単なるオレの照れ隠しだ。
オレがこんなことで喜びを感じていると知ったらお前はどんな反応をするだろうか。グレイスに愛され、特別を許されることがオレの至上の幸福だと知ったらどうだろうか。
呆れる? 喜ぶ? 重すぎると言って引いてしまうか? それとも「知ってる」、と言って笑うだろうか?
グレイスの考えること全てを知りたい一方で、グレイスの気持ちを想像するのもまた一つの楽しみだ。答え合わせは今すぐじゃなくて良い。オレ達二人の時間はまだ始まったばかりなのだから。