【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)
第5章 衝撃
ノクトお兄ちゃんがシガイに襲われた事件から数日ぶりに学校へ行く。
ラケルと最期のお別れの儀式をして忙しなくしていた昨日までと違って、普段の日常生活に戻ると、改めて失ったものの大きさを感じさせられる。
これまでと全く違う静かな朝。
今まで隣にいてくれていた人が、いない。
「ニンジンきらーい」と言うノクトお兄ちゃんの声も聞こえない。
いつも一緒に乗る学校へ向かう車にもノクトお兄ちゃんの姿は、まだない。
ノクトお兄ちゃんは目をいつ覚ましてくれるだろうか。
早くイグニス含めた3人で楽しく過ごす日々に戻ってほしい。
そんな鬱々とした気持ちで1日の授業を何とかやり過ごし、
校門に迎えの車が到着したことを確認し帰ろうとした時、クラスメイトのジェイクに声を掛けられた。
「この……し」
何か言われたものの、喉で押しつぶしたような、震えるような声だったから、ハッキリと聞き取ることが出来なかった。
「えっ? ごめんね、もう一回言ってく…」
「こんの…人殺しぃぃい!!!!」