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【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)

第23章 夢


--五月末、FFワールドに行った週の火曜日の夜--


今日、FFワールドから配送された荷物を無事受け取った。
中身を確認すると、皺にならないよう優しく折り畳まれたカーバンクルのパーカーが一番上に置かれていた。

それを見て、あの日土産物屋で試着をしていた可愛らしい後ろ姿と、これとにらめっこしていたグレイスの横顔が思い起こされて目元が綻ぶ。


(よし…早速グレイスに電話してみるか)


発信ボタンを押してしばらくしてから、
このタイミングでオレから電話が掛かってきたら、先日の告白の返事を催促されていると思われるだろうか、メッセージの方が良かっただろうか…と少々迷いが生じた。

(あまり長くコールするのはやめておくか…)


「はい。イグニス、どうかしたの?」

そんなことを考え始めた矢先、4コール目が鳴り出したところで愛らしいグレイスの声が聞こえてきた。
普段と変わらないその声に内心ホッとして、話を進める。

「あぁグレイス、突然すまないな。

実はグレイスに渡したいものがあってな。学校が終わった後で構わないから少し時間を取ってくれないか?」

「わかった、それなら明日の夕方でも大丈夫だよ。
16時過ぎには家に帰ってると思う。

渡したい物ってなぁに? 国政レポート?」

「ありがとう、では明日の16時半に寄らせてもらう。

いや、それは見てからのお楽しみだ。レポートよりは良いものだと思うぞ」

「16時半ね、わかった。

えー…何だろう…楽しみにしておく、気を付けてきてね」

「あぁ、そうしておいてくれ。

ありがとう、また明日な」

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