【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)
第21章 新生活
「だったら何も問題ないじゃないか。
その人と支え合いながら、協力しながら、このルシスの為に知恵を絞ってくれよ」
「う…ん、でも、その人は私が傍にいなくても立派に手腕を発揮できる人だから…
だから、私は別の道や方法を…」
ニックスからの言葉にたどたどしく答えていると、横にいたリベルトからストップをかけられる。
「待てよグレイス王女。
仮によ、ソイツが一人でもやれる奴だとしてもよ、オレはこんなにも国やオレ達移民のことを真剣に考えてくれるグレイス王女がルシスからいなくなる方がよっぽどオレ達ルシス国民にとっては損失だと思うぜ」
「わぁ! リベルトたまには良いこと言う!」
「本当だな。今のは良かったぞリベルト、オレも同じ気持ちだ」
「たまには余計だ!
でもよ、今の聞いただろ? オレらもグレイス王女にはルシスにいてほしいと思ってる。
好きなヤツが頼れるヤツならそいつと一緒に頑張ってくれよ。
グレイス王女が帝国に嫁に行っちまうなんざまっぴらごめんだぜ」
「ありがとう…みんな、ほんとに、ありがとう…。
そんな風に思ってもらえてた、なんて…」
正直、ルシスの国防の為に多大な負担をかけている王の剣の人達からのこの言葉は、ものすごく心に沁みる…涙が出る程に。
「何言ってんだよ、今までのグレイスの行いの結果だろ?
差し入れやらヴァニラのことやら、こっちこそいつも色々ありがとな!」