【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)
第21章 新生活
お城でのノクトお兄ちゃんのお誕生日パーティーが終わって一ヶ月が過ぎた頃。
ノクトお兄ちゃんは16歳の誕生日にお父さんから本物の剣をプレゼントされて、それからは大騒ぎで魔法でワープをする練習に励んでる。
それをきっかけに私も少しずつ模造の短剣でシフトの練習を始めるようにした。
昔の大怪我が原因で王家の力を発揮出来ないノクトお兄ちゃんと、
魔力はあるものの、いまいち剣を投げる力とコントロールが足りない私。
お互いの足りないところを補いあいながら切磋琢磨し放課後を過ごす。
そこにはもちろんイグニスの姿もあるのだけど、それ程関わることも多くはない。
何より、ノクトお兄ちゃんが王家の力を失っていることは極々限られた人にしか知らされていないため、私が魔力を使ってワープする練習をニックス達王の剣の隊員に教えてもらう時は別行動になってしまっていた。
学校と訓練と時折り入る公務とパーティーに参加していたらあっという間に年が明けて、気付けば今は中学3年の1月。高等部進級試験の時期になっていた。
(ノクトお兄ちゃんのマンションでお誕生日会したの、楽しかったなぁ…あれ以降イグニスと二人で何かするっていう機会も全然ないし…)
ただ、お誕生日会の時も、シフト練習の時も、いつもイグニスの首元には私があげたネックレスがついていて…
彼の心が変わらず私に向いてくれているのだと感じられるのが嬉しくもあり、切なくもあった。