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【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)

第19章 未来の王と、その軍師


翌朝。

背中に触れる心地良い温かさを感じながら目が覚める。

(すっごくしっかり寝た気がする…今何時…?)

「…起きた?」

時間を確認しようとそっと身体を動かそうとすると、意識がすっかり覚醒している様子のノクトお兄ちゃんの声がした。

「ん…起き、た…。おはよ…ねぇ、今、何時?」

「はよ。今もう10時過ぎてんぞ。
普段どんだけ寝れてねーんだよ。さすがにオレでも先に目覚めたわ」

「じゅ…えぇ…ごめん、熟睡だった…。

退屈だったでしょ、先に起きててくれて良かったのに」

「何でだよ、目覚めた時に一人だったら寂しいだろ。
そんなんじゃ一緒に寝た意味ねーじゃん」

背中に手を回したまま、さも当然とばかりに言うノクトお兄ちゃんの優しさに心が軽くなった感覚がする。

「わ…ノクトお兄ちゃん、昨日からイケメンが過ぎるんだけど…
ありがと…大好き。

…ねぇ、久しぶりに『だいすきのちゅー』していい?」

「おー、しろしろ。つかオレもしてーわ。

オレのこと、沢山心配してくれてありがとな。
大好きだ。…ちゅっ」

「私も…大好き。ちゅっ

…ふふっ、久々だと何だかちょっとくすぐったいね。
ノクトお兄ちゃん、お父さんにも素直にそう言えば良いのに。お父さんきっと喜ぶよ?」

「いや…お前は昔っからしょっちゅう好き好き言うし、キスも一緒にしてくるのが当たり前だったから出来っけど…
親父にはさすがに…

…ん~~~~、それにしても腹減ったなー。
グレイスまた何か作ってくんね?」

「作るのはいいけど、材料がなぁ…とりあえず起きてリビング行こっか」

ずるずると下がってくるノクトお兄ちゃんの部屋着のズボンを持ち上げながら後ろについて歩いていき、
日当たりの良いリビングに入る日差しに目を細めているとふいにノクトお兄ちゃんが振り返り顔を間近に覗きこんできた。

視界いっぱいにやや中性的とも言える整った顔が広がる。

その行動を疑問に思いながらも、ノクトお兄ちゃんの顔って綺麗だよなーとか、前髪…やっぱ短いよなーとか寝起きの回らない頭でどうでも良いことばかり考えていると

「…うん、昨日よりは大分顔色もいいな。

グレイス、お前ほんとあんま考え込みすぎんなよ」

そう言って頭をぽんぽんとしてキッチンに入っていった。

「うん…」

ありがとう…ノクトお兄ちゃん。

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