第7章 望む答えと望まぬ答え
早朝練習が始まった放課後、体育館は勿論立ち入ることのできない私達は河川敷などで特訓を行うこととなった。
私は側で見守り隊であるが。
「ふぁいとー」
一声時々かけつつあるものの、レシーブを行う二人に聞こえているかはわからない。
というか、聞こえていないと思う。
だって、影山くんが翔陽に罵声を飛ばして、それに反抗するように噛み付く翔陽だもの。頭に血が上っている二人に周りなど気にしている訳がない。
「なんでそんなにレシーブが下手くそなんだ!!」
「う、うるせー!」
ぼんやりと罵声のオンパレードを見ながらため息をつく。
このままで本当に勝てるのだろうか。
(あ、明日英語の小テストだわ。)