第8章 仲直りの仕方(S.I)
そのままホテルに泊まり、着ていた服はホテルのクリーニングサービスにお願いした。
新郎新婦には「ご心配かけました」とメッセージを送った。
2週間分を取り戻すように抱き合った。ルームサービスを受け取る以外はほとんど裸で過ごした。
翌朝、手を繋いでホテルを出る。お互い休みだからどうしようか、と話し合う。
「1回着替えに帰らない?」
「俺、帰ったらまたしたくなっちゃいそう…」
「なんで?!いっぱいしたでしょ!」
「だって、しばらく家でしてないじゃん?なんかムラムラきそうな気がする」
「じゃあ、このまま出かけよっか?」
「えー出かけるの」
「出かけます」
「何時に帰ってもするよ俺」
「…それはその時考えます」
どうやって仲直りしたの?と聞かれたら何と言おう。
連れ込まれて、めちゃくちゃにされて?
人には言えないけど1番手っ取り早い仲直りかもしれない。
ふふ、とつい笑った私の顔を覗き込み「何?」と聞く彼。
「何でもないよ」
しばらく私の顔を覗き込んでいた彼は繋いでいた手を離し肩を抱き寄せてきた。
「やっぱ帰ろ」
「えっ?なんで?」
「うちでイチャイチャしよ」
もう…と、言いながら幸せをかみしめる。
明日の仕事に響かないようにしてもらわなきゃ。