第8章 仲直りの仕方(S.I)
私の負けず嫌いな性格からか家事に文句をつけられないよう完璧にこなした。普段は彼にお願いしている家事も全てやってやった。
彼は彼で私が作った晩ごはん(彼の帰宅時間が遅いので冷蔵庫に入れてる)に手をつけないと言う反撃に出ている。
外食やコンビニは好きじゃないはずなのに、何を食べてるんだろう。
心配しつつも私からは歩み寄らないと決めていた。
でもそんな状況にも限りがあって…。
共通の友人の結婚式に2人で招待されていた。新郎新婦どちらともかけがえのない友人。「次はあみたちの番だからね!」などと言われていた。
その式には出席しない訳にはいかない。こんな状況になる前に2人で着る物を選んだ。私が着るドレスと同じ色のネクタイとチーフを、彼は選んでくれていた。
話をしなくなってから2週間、その日がやってきた。