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彼らとの夜 King Gnu R18

第3章 奇抜な彼(Y.S)


後で調べたら、大変な事だった。  

あの彼は日本の音楽界を席巻するバンドのドラマーだった。

小柄な体からは想像できないパワフルなパフォーマンス。奥様も同様の三味線奏者だった。

失礼な事をしてしまったな…と少し落ち込んだ数ヶ月後、彼のバンドの音楽の沼にどっぷりはまった頃。

「すいません」

「いらっしゃ…」

彼が、あのかわいい奥様と来店してくださった。あの花を大変気に入ってくれた事、初めて花をプレゼントした事が照れ臭かった彼が、私の話ばかりをしてちょっとケンカになった事、いろいろな話をした。

私は彼にこれしか言えなかった。

「サイン、ください」

彼は弾ける笑顔で応えてくれた。

「何枚でも!ライブも招待しますよ!」

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