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彼らとの夜 King Gnu R18
第1章 鬼才な彼(D.T)
「スタジオ。すぐ来て」
それだけ言うと彼はすぐに通話を切った。夜中の2時。眠りについてから間もなくの電話だった。
ワンピースに着替えて軽くメイクをしたらタクシーを呼ぶ。音楽家の彼はいつも気まぐれに私を呼び出す。
迎えのタクシーに乗ったらスタジオのあるビルの住所を告げる。東京のタクシーはどんな客が乗っても詮索をしないので助かる。夜中の街をネオンを眺めながら無言で走っていく。
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