第11章 決意

『……私……全部話してみようかと思うんです…』


チサトのマンション

行為を終えたベッドの上で
カヲルの腕に抱きしめられながら目を閉じていたチサトが
覚悟を決めたように言った


「………話す……って…」

『……タケルさんに…私の気持ちをキチンと話すんです………好きな人がいるって分かれば…興味も冷めるんじゃないかと……………相手がカヲルさんだということは…言わないつもりです…』

「……」

『………もう嫌なんです………当たり前のように…タケルさんを受け入れている毎日も…………あの人で感じてしまう自分の身体も………何もかも……』


チサトの決意に満ちた表情を見て
その場しのぎの生半可な言葉ではもう誤魔化せないと悟ったカヲルは言った


「……チサトがそこまで思ってるなら…俺から話してみるよ…」

『……ぇ…』

「………俺は…タケルに負い目があって………母親を亡くしてからずっと……償いの気持ちでアイツのやりたい事を否定せずにサポートしてきたんだ……………でも……このままじゃいけない…」

『…………カヲルさん…………ありがとうございます…』


チサトは嬉しそうに言うと
カヲルに抱きついた