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bird cage 【R18】

第11章 決意




地方での撮影を終え
東京に戻ってからも

スケジュールの都合が合う日は
相変わらずチサトはタケルに呼び出された


けれど
マンションからの帰り
車で送ってくれるカヲルを何度部屋に誘っても
まだ仕事が残っているからと言って断られるようになった


タケルの相手だけをする日々が続き
再び精神的に追い込まれていったチサトは
ある夜
駐車場へと降りるエレベーターの中で
カヲルを問い詰めた


『……私の事……どうして避けるんですか…』

「………別に………避けてなんか…」

『…避けてるじゃないですか………東京に帰って来てから…まだ1度も…』

「……」

『………私が………カヲルさんのこと……好きだって言ったから?…………私に想われて…そんなに迷惑でしたか?』

「…違う………君のせいじゃ無いんだ…」

『だったら!………どうして…目も合わせてくれないの?』

「……」

『…………カヲルさん……………私を見て………お願い…』


震える声に
カヲルが顔を上げると

チサトの瞳から
涙が溢れ落ちた


「……」

『……』


惹かれ合うように
2つの唇が重なる




その日
チサトを送ったカヲルは
車を地下駐車場に停めた

そして2人は
肩を寄せ合うようにしてマンションへ入って行った






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