• テキストサイズ

【呪術廻戦】無下限恋愛

第8章 秘匿死刑


 本当は一番思い当たってることがあるけど。

 でもそれで不機嫌っていうのは、思い上がりな気もして。


「あんまり言いたくない」

「いいから。……何、五条先生のキスを拒否したとか?」

「違う! 拒否してない!」

「……キスはしたんだな」


 したけど。

 でもそれは高校に潜入する前のことで。

 ……ていうか、そもそも関係ない!


「なんでそんな話になるの」

「言いたくないっていうから、そっち系の話なんだろうと」

「……違うよ」


 伏黒くんには前に五条先生とキスしてるとこを見られてるから。

 余計にその手の話を振られると恥ずかしい。


「言いたくないなら、これ以上は聞かないけど。でも早く仲直りしないと、綾瀬が大変だろ」

「……まぁ、たしかに。作ったご飯全部、たった一言『0点』って言われるかもしれない」

「いや、そうじゃなくて。オマエの呪力を調整してんの、五条先生じゃん」


 伏黒くんにそう言われて、はじめてその考えが頭に浮かんだ。


 五条先生を怒らせたら、五条先生がもう私の呪力の受け皿になってくれないかもって。


 私はたぶんそれを1番に考えなきゃいけなかったのに。


「そう、だね」


 五条先生を怒らせたって思った時。

 私はただ「いつもみたいに冗談言ってくれなくなったらどうしよう」とか、「バカにして笑ってくれなくなるのかな」とか。

 そんなことばかり考えてた。
/ 612ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp