第20章 呪胎戴天
「はぁ……最近マジでヤバいよな」
五条先生が私をソファーに押し倒したまま、苦笑した。
「皆実とキスすると……めちゃくちゃ抱きたくなるんだけど」
そうボヤいて、またキスを繰り返した。
でもそんな文句を口にしながらも、五条先生はキス以上のことを始めようとはしない。
たぶん、五条先生の迎えがもうすぐ到着する頃合いだからなんだと思う。
まあ、いつもの五条先生ならそんなの関係ないって自分のシたいことを断行するんだろうけど。
任務の内容がシビアなのか、五条先生は出発の時間を遅らせようとはしなかった。
「はぁーマジで行きたくないな」
ソファーの上で、私を抱きしめたまま五条先生はため息を吐く。
そんなことを言われながらキスをされれば。
簡単に、私の身体はその気になっちゃうから辛いの。
「……出張から帰ってきたら、抱いていい?」
本音を言えば、帰ってくるのなんて待てないよ。
キスに甘やかされて、身体はもう五条先生を待ち焦がれてる。
でもそんな恥ずかしいワガママを言えるわけないから。
「……早く、帰ってきてくださいね」
素直に、精一杯の譲歩を口にしたら、五条先生が目を丸くして。
次の瞬間にはまた唇が触れ合ってた。
「すっごい殺し文句言うじゃん」
少し荒々しいキスが、また私の身体を煽った。