第18章 ※大波乱⭐︎一年生親睦会②
そう言って、五条先生が私の頰を摘んだ。
でも今回は優しく摘んでくれたから、そんなに痛くなくて。
無様に歪んだ私の顔を、五条先生が苦笑して見つめた。
「皆実、これはさ……呪力を流すための行為じゃないし、僕の自己満の性欲処理でもない」
私の頰から指を放して、私の後頭部に手を滑らせる。
そのまま、五条先生が私の顔を五条先生の胸に押し付けた。
「皆実が嫌なら、マジでシなくていいよ」
五条先生の心臓の音が聞こえる。
トクトクと、少しだけ不規則で速い音。
「僕はさ……皆実の気持ちも全部欲しいから、シたいだけ」
五条先生の気持ちが、愛おしい痛みに変わって、私の体を摩る。
「皆実はどうしたい? 僕と繋がって平気?」
なんでこんな時に限って、バカみたいに優しいんだろ。
いつもみたいに理不尽に怒ったり。
強引に事を進めてくれればいいのに。
こんなに感情揺らされたら、どうしたって気持ちは止められないじゃん。
何度も頷く私を、大人ぶって笑わないでよ。
「なら僕に、皆実を大事にさせてよ」