第18章 ※大波乱⭐︎一年生親睦会②
「ご、じょ……せ、せ……っ!」
五条先生の腕の中でもがいて、キスの隙間で先生の名を呼ぶ。
そうしてやっと、五条先生が私の唇を解放した。
「僕の親切心を受け取らないから、もういいのかと思って」
「親切……」
親切心って……先にお風呂に入れって、あれのこと?
たしかにありがたいけど、でも私も五条先生のことを思って提案してるんだけど。
ていうか『もういい』って、何が……。
「マジでバカ」
五条先生が私にまたキスをして、咥えた私の唇を噛んだ。
「い゛……っ」
「皆実が気にするだろうと思って、寛大な心でシャワー浴びる時間くらいは我慢してあげるつもりだったけど」
五条先生が私の耳に唇を寄せる。
「風呂が沸くのなんてマジで待ってらんないし、さっさとシャワー浴びないなら……もうこのまま襲う」
息を吐くようにして告げて。
五条先生がホックをパチンと外した。
その音が、静かな玄関で響いたから。
「あ、ああ、浴びてきます!!」
五条先生を突き飛ばして、急いでバスルームに駆け込んだ。
バスルームの扉を閉めて、鍵をする。
扉を背にして、ずるずると座り込んだ。
顔がすごく熱くて、少しでも冷ますために自分の両手で包み込んだ。
『皆実の全部……僕にちょうだい』
さっき言われたセリフが頭をよぎる。
その意味を、ちゃんと分かってるつもりだったけど。
いざハッキリそういうことを言われると、恥ずかしくて。
(死にそう)
本気でそう思うくらい、心臓が早鐘を打っていた。