• テキストサイズ

【呪術廻戦】無下限恋愛

第17章 大波乱⭐︎一年生親睦会


「任務中にこんなの送られてきて、僕がどんな気持ちで呪霊祓ったか分かる?」


 五条先生のスマホに映るのは、伏黒くんと手を繋いで歩く私。

 差出人は野薔薇ちゃんだった。


「任務中にスマホ見ないでくださいよ」

「人の任務中に別の男とイチャつくほうが悪いでしょ」


 五条先生が肩をすくめて、小さく息を吐く。


「『五条先生がいいです♡』とか言っといて、マジでヒドいよね」

「言ってな……」


 いや……言ったか。

 言ったけど、結構前だし。

 そんなデレデレした感じでは言ってないし。

 そもそもあれは五条先生が怒ってたからで……。


「何顔赤くしてんの。熱ーい仲直り思い出しちゃった?」


 ニヤリと笑って、私の顔を覗き込む。

 ヒドイのはどっちだよ。

 こんなに人のことからかっておいて。


「でもさ、これでもマジでヘコんだんだよ」


 五条先生は座り直して、豪快に脚を組む。

 そうしてスマホの画面を数回スライドさせて、苦笑した。


「こんなカワイイ笑顔は僕にだって見せたことないのに」


 五条先生が見つめるスマホの画面。

 そこには水飛沫を浴びた4人が映ってる。

 笑顔の私が、そこにいる。


「僕が皆実を笑わせるって約束したのにさ。……僕の前ではひねくれてばっかで全然笑ってくれないし」


 五条先生はスマホの画面を閉じて、タピオカを静かに飲んだ。


「僕の知らない皆実が、どんどん増えてくね」


 五条先生は明るい声音で、でも少しだけ憂いを帯びた声で、そう言った。
/ 612ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp