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【呪術廻戦】無下限恋愛

第17章 大波乱⭐︎一年生親睦会


 静かになれる場所を探して辿り着いたのは、西部の鉱山を模したパーク。

 水面が静かに揺れる河のそばで、私たちはベンチに腰掛けた。


「はい、どうぞ」


 五条先生が私に手渡したのは、ストロベリーミルクタピオカ。

 見るからに甘そうな飲み物は、もちろん五条先生がチョイスしたもの。


「……ありがとうございます」


 甘い味が口いっぱいに広がる。

 甘いタピオカが舌の上を転がった。

 隣に座った五条先生はものすごい勢いで、タピオカを吸い込む。

 一回ストローから口を放すまでのあいだに、もう半分くらい飲み物がなくなってた。

 どんだけ甘い物欲してたんだろうか。


「で、皆実」


 五条先生は手に持ったカップを静かに揺らして。

 ミルクの中のタピオカを転がした。


「なんで恵と手繋いでたの?」


 五条先生の声は不気味なくらいに静かで。

 私に対する文句は、きっとこれなんだろうなって。

 その声音で察した。


「……迷子になりかけたので」

「ふーん。まさかとは思うけど、一日中繋いでたとか言わないよね?」

「……アハハ、まさかー」


 私がぎこちなく笑うと、五条先生が私の頰をギュッと摘んだ。


「いっったい!!!」

「痛くしてるから当たり前だろ。……僕に嘘吐くとかマジでいい度胸してるよね」


 五条先生が呆れるように言って、摘んだままの頰を引っ張った。

 めちゃくちゃ痛いし、もう少し手加減してよ!


(てゆーか……なんで嘘ってバレたんだろ)


「ご親切に写真送ってきたんだよ、野薔薇が」


 私の疑問も五条先生には読まれていて。

 五条先生が私の頰から手を放して、今度はスマホの画面を見せてきた。
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