第2章 流呪操術
山の中を歩くと、落ち着いた風景が身体を包む。
(東京も郊外はこんな感じなんだ)
呪いの声が少しだけ小さくなるから落ち着く。
さらに奥へと進むと一気に道が開けた。
「……ここが呪術高専」
「表向きは私立の宗教系学校だけどね」
納得。なんか怪しい宗教集団が集まってると言われても驚かない。
どデカいお寺のような校舎は風情があって独特な緊張感があった。
「はい、どうぞ。お姫様」
立ち並ぶ木造家屋を抜け、蔵のような場所に辿り着く。
その重たそうな扉を開けて、白々しい声かけとともに五条先生は私を中へ通した。