第17章 大波乱⭐︎一年生親睦会
「きゃーーーー!」
「めっちゃきれい!!!」
パーク内が喜びと感動の声で溢れてる。
キャラクターの仮装をした綺麗な女の人が、ライトアップされた乗り物の上で踊って。
まるでお姫様のドレスみたいにライトアップされた乗り物は、本物のドレスよりも幻想的で美しく見えた。
「綺麗……」
思わず私も呟いていた。
プリンセス城に、豪快なプロジェクションマッピングが投影されて。
その躍動感が城の優美さと絶妙に調和して、目の前のパレードを煌びやかに引き立てた。
「虎杖と釘崎はスゲェ喜びそうだな」
「うん。私も、2人の喜んでる姿が想像できたよ」
この瞬間を、全力で楽しむ2人の姿が頭に浮かんで、頰が緩む。
本当はあともう1人。
馬鹿騒ぎする大人がいたはずなんだけど。
(結局、来られなかったね)
任務が片付いたら絶対に合流するって言ってた。
たぶん長引いてるんだろうなって。
怪我とかしてないといいなって、そんな心配を頭に浮かべて。
でもすぐに、五条先生に限ってそれはありえないなって、苦笑した。
「ね、伏黒くん。もう1個お願いしていい?」
私が尋ねると、伏黒くんが「別にいいけど」って答えた。
内容聞く前に了承しちゃっていいの? って言おうと思ったけど。
別にコレは邪なお願いではないから、私はそのまま続けた。
「この景色を……五条先生にも見せてあげて。写真でも動画でも、なんでもいいから」
最後までTDLに来るの楽しみにしてたし。
せめて、雰囲気だけでも味わえたらなって。
「五条先生は、写真じゃ満足しないだろ。自分がバカ騒ぎしたい派だから」
「そうなんだけど。でも……」
私の感動を、少しでも五条先生に伝えたかった。