第17章 大波乱⭐︎一年生親睦会
ご飯を食べた後は、またパーク内をみんなで移動した。
コースターに乗ったり、撮影スポットでみんなで写真を撮ったり。
たくさん寄り道をして。
たぶん、一周したんじゃないかな、って地図を見ながらそう思った。
(……もう、こんな時間なんだ)
時刻は17時すぎ。
まだ明るいけど、徐々に空が夕焼け色に染まってく。
もうすぐ今日が終わるんだと思ったら、少しだけさみしい気持ちになった。
でもそんな私とは裏腹に、前方から明るい野薔薇ちゃんの声が飛んできた。
「よしっ、そろそろ準備するぞ、虎杖!」
キャラクターのデコレーションアイスを食べながら、野薔薇ちゃんが虎杖くんに号令をかけてる。
もちろん虎杖くんはその言葉の意味が分かってるみたいで「おうよ!」とテンポよく答えた。
安定に、私と伏黒くんの2人が首を傾げてる。
「準備って、何の?」
私が尋ねると、虎杖くんと野薔薇ちゃんがチッチッチと人差し指を振った。まるで五条先生みたい。
もはや決まり文句となった「これだから初心者は」という言葉もしっかりいただいた。
「パレードよ。TDLといったらパレード。いい場所から見たいじゃない」