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【呪術廻戦】無下限恋愛

第17章 大波乱⭐︎一年生親睦会


「プッ」


 それは、私が噴き出してしまった声。

 驚いて、3人とも私を見てる。

 でも堪えきれなくて。


「ご、めん。……でも、伏黒くんの、髪の毛……そんなにびしょ濡れでも、そのまんまなんだ、って」


 ここまでビショビショになってたら、ぺったんこになるでしょ、普通。

 なんでビショビショなのにまだ無重力ヘアなんだろって。

 そんなこと思ったら止まんなくて。


「あははっ」


 堪えきれなくて、声が出た。

 そしたら虎杖くんも野薔薇ちゃんも伏黒くんを指さして笑い始めて。


「何笑ってんだ」


 笑いを止められない私の頭を、伏黒くんがコツンと小突いた。


「オイそこ、イチャつくなー。さっさと降りろー」


 ひとしきり笑った野薔薇ちゃんが私と伏黒くんに指示する。私と伏黒くんが降りないから、虎杖くんも野薔薇ちゃんも降りれないのだ。

 慌ててコースターから降りようとしたら、先に降りた伏黒くんが手を差し伸べてくれた。


「あっ、そうだ! せっかくだし、ここで写真撮ろうぜ! 『伏黒びしょ濡れ記念』……ってウソだよ! マジで怒んなって!」


 アトラクションを出てすぐに虎杖くんがそんな冗談を言った。

 でも虎杖くんの言うとおり、このアトラクションのイメージポイントであるこの山を背景にして、写真を撮ってる人がたくさんいて。


「今のところ4人の写真撮ってないし、いいんじゃない?」


 そう言って野薔薇ちゃんが私を伏黒くんから引き剥がして、私と腕を組んだ。


「ほら、そこ2人も近寄って。見切れても知らないから」


 野薔薇ちゃんが腕を伸ばしてカメラを構える。

 腕が長いから私たち4人をしっかりカメラの中に収めてて。


「んじゃ、撮るよ」

「一年生親睦会イェーイ!」

「……うるさい」


 ハイテンションに虎杖くんが叫んで。

 伏黒くんがしかめっ面して。

 カシャリと音が鳴る。

 能面じゃない、笑顔の私がそこに映ってた。
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