第17章 大波乱⭐︎一年生親睦会
「う、ぎゃぁぁあぁあぁあっ!!!」
浮遊感が収まると同時、盛大な水飛沫が私たちを迎えた。
(か、身体……浮いた)
「……っ、綾瀬」
頭上から伏黒くんの声がする。
顔を上げたら、伏黒くんの顔がすぐそばにあって。
(え)
落下する瞬間、私は目の前の手すりじゃなく、伏黒くんの体にしがみついたらしく。
私は慌てて飛びのいた。
「ご、ごごご、ごめんね! 伏黒くん!」
「……別にいいけど」
伏黒くんと少し距離を取って、そして私は目を丸くした。
「てゆーか……伏黒くんこそ、大丈夫?」
目の前の伏黒くんはずぶ濡れ。
端っこってこんなに濡れるの?
そう思って、虎杖くんのほうを振り返ったけど。こんなにビショビショじゃなくて。
「伏黒濡れすぎじゃない? テンション上がりすぎて一回川に落ちたんじゃないの、それ」
「いいや。このスリルを楽しまず、舐めてかかった天罰だな」
「……オマエらのテーマパーク脳をかち割りたいんだけど」
ドヤ顔で言う虎杖くんと野薔薇ちゃんに伏黒くんは怒ってる。
怒ってるから、絶対……だめなんだけど。