• テキストサイズ

【呪術廻戦】無下限恋愛

第17章 大波乱⭐︎一年生親睦会


「でもそうねぇ……。皆実を見失う度にこうなってたら全然行動できないし」

「ご、ごめんね……」

「なんで謝んのよ。こういう楽しい空間で謝るのナシ。発していいのは笑い声とポジティブな言葉だけよ! ……まったくこれだからTDL初心者は」

「オマエも初心者だろ」


 やれやれと首を横に振る野薔薇ちゃんに、虎杖くんが突っ込んだ。

 そしたら野薔薇ちゃんが「アァン?」とまた顔に似合わないドスの効いた声を出す。


「なんだよ、虎杖。オメーも初心者だろうが」

「俺はばっちりリサーチしてきてんだよ!」

「私もしてきたわよ!」


 この2人は本当に気が合うなあ。

 そんなことを思ってると、野薔薇ちゃんがまた考えるような素振りをする。


「とりあえず皆実がナンパされないようにするためにはー……」


 そう呟いて数秒後、何かを閃いたのか、野薔薇ちゃんがポンっと手を叩いた。


「虎杖か伏黒、どっちか皆実の手繋いで彼氏ヅラしとけ」

「「は?」」


 虎杖くんと伏黒くんを指差して、野薔薇ちゃんが告げる。


「男いるって思わせとけば、さすがにナンパしてこないでしょ」

「あ、じゃあ俺、皆実の彼氏役したい!」


 お遊戯会の役決めをするかのように、虎杖くんが挙手した。

 その瞬間、なぜか野薔薇ちゃんが伏黒くんの顔を見上げる。

 でも伏黒くんはいつもみたいに我関せずって顔で。

 虎杖くんが私の横に並んだ。


「皆実、今日1日俺が彼氏な。よろしく!」

「う、うん?」


 彼氏のフリでは? と突っ込もうとしたけど。

 虎杖くんがあまりにも屈託なく笑うから言えなかった。


「じゃあ皆実、手貸し……あ゛」


 虎杖くんが私に左手を差し出して。

 瞬間的に、その左手を右手で叩き落とした。

 え、どうして?
/ 612ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp