第17章 大波乱⭐︎一年生親睦会
「綾瀬、オマエ何してんの。気づいたらいなくなっててビビった」
「キョロキョロ周り見てんなーとは思ってたけど、いなくなるとは思わないでしょ!」
ほぼ同時に2人から怒られた。
声がハモってて正直2人が何言ったのかは分かんなかったけど。
オロオロしてる私を他所に、野薔薇ちゃんが今度は虎杖くんに視線を向けた。
「つーか虎杖! アンタ、足速すぎでしょ! 車輪でもついてんの!?」
いわく、朝ごはんも兼ねてホットドッグを買いに行ったところで3人は私がいなくなってることに気がついたらしい。
ホットドッグを受け取るのは虎杖くんに任せて、野薔薇ちゃんと伏黒くんが私を探しにUターンしたらしいんだけど。
なぜか虎杖くんのほうが早く私のところに来ていた。
「ん、オマエらの分のホットドッグ」
虎杖くんは片手で器用に2人分のホットドッグを渡す。
つまり私を助けに来た虎杖くんは、口にホットドッグ咥えて、片手にホットドッグ2つともう片方の手にホットドッグを1つ抱えた状態で猛スピードでここにやってきたってこと。
もはやどこから突っ込んだらいいのか分からない。