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【呪術廻戦】無下限恋愛

第17章 大波乱⭐︎一年生親睦会


「五条先生、来れないの? かわいそー」


 虎杖くんが本当に哀れむような顔して言った。

 そんな虎杖くんの格好は『哀』とは正反対に愉快なことになってる。彼らしいパーカー姿はいつも通りだけど、頭に可愛らしいキャラクターの顔型帽子をかぶってる。

 ファンキャップ、って言うらしいけど。


(なんだろう、その白いアヒルみたいなキャラクターは……)


 TDLに入館してすぐ、私たちは虎杖くんと野薔薇ちゃんの先導の元、ショップに来ていた。

 いわく、TDLの出だしは頭につける装飾を選ぶことから始まるのだとか。


「皆実、アンタこれ似合うんじゃない?」


 野薔薇ちゃんに渡されたのはド派手なピンクのスパンコールが散りばめられた、ネズミの耳を模したカチューシャだ。

 ちなみに野薔薇ちゃんはすでにモフモフのクマの耳を模したカチューシャをつけてる。野薔薇ちゃんの大人っぽくてカジュアルな服装とめちゃくちゃマッチしてる。


(野薔薇ちゃんって、ほんとオシャレだなぁ)


 脚が長いからロングスカートもすごくよく似合ってるし、上にきてる黒シャツもなんか透け透けだけどイヤらしくなくて様になってる。


 その隣にいる私はただの露出狂。

 露出狂がこのスパンコールカチューシャつけたらヤバくないか? 捕まるのでは?


「私、これつけるの?」

「釘崎センスねぇなぁ! 皆実はこっちだろ!」


 そう言って虎杖くんが私に渡してきたのはピンクと白のレース仕立ての、これまたネズミの耳を模したカチューシャだ。

 やたら、かわいい。


「あの……カチューシャってつけなきゃだめなの?」

「「ダメ」」


 2人に即答された。

 このテーマパークにはそんな縛りがあるのか。


「伏黒ー、アンタは皆実にどれが似合うと思うー?」


 野薔薇ちゃんが伏黒くんを振り返って尋ねる。


(そういえば伏黒くんは何つけるんだろ)


 私と同じく、こういう装飾品を絶対につけないだろう伏黒くんを見た。


(え)
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