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【呪術廻戦】無下限恋愛

第17章 大波乱⭐︎一年生親睦会


「……もしもーし、バイバーイ」


 スマホに出るなり、五条先生は早速通話を切ろうとする。

 その行動に焦ったのか、通話相手が声を張り上げていた。


『五条さん、切らないでください! 至急お迎えに行きますので、準備してください! 任務です!』


 ピシッと何かが壊れる音がした。

 五条先生のサングラスにヒビでも入ったかなって思ったけど、そんなことはなかった。


「……伊地知〜、今日は僕、終日オフって言ったよな?」

『……そうなんですけど。私もそう言ったんですけど! どうしても五条さんにしか頼めない案件で!』

「僕がTDLどれだけ楽しみにしてたか分かるか? 伊地知」

『ヒィィィッ』


 伊地知さんの悲鳴が聞こえる。

 電話越しにも、今目の前で放たれてる五条先生の暗黒オーラは通じてるんだろうな。

 伊地知さん、本当大変だよね。


『と、特級絡みなんです。お願いします……』

「これほど特級っていう肩書きを捨てたくなったことねぇわ」

『五条さんんんん!!』


 それから数分のやり取りの後、折れざるを得ない五条先生がTDLではなく任務に向かうこととなった。


 でもこれは全然めでたしではなくて。


「ということだからさ、皆実」


 五条先生が私の服に手をかけた。

 え? 何?


「今すぐこれ脱いで」


 満面の笑みで五条先生が言った。


「え、私何を着るんですか?」

「そうだねぇ……僕の服もアウトだし、何も着れないから、これはもうTDL中止だよね」


 顔を引き攣らせる私の肩を、五条先生がガシッと掴む。

 いや、素肌だから地味に痛いんですけど。

 ……っ、ていうか、本当に脱げる!!


「ご、五条先生!」


 上の服をずり下げられそうになって、私は必死に服を引っ張った。

 別にこの服を着ていたいわけじゃないけど、脱がされるのは話が別!


「皆実、手どけて」

「嫌ですよ!」

「嫌なのは僕の方なんだけど??」


 完全に論点がズレてる。


「僕がTDL行けないのに、4人だけでTDL行くとかマジありえないから」


 真剣に駄々をこねる大人が、これほど怖いとは知らなかった。


【出発予定時刻5分前――五条悟 緊急任務により欠席】
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