• テキストサイズ

【呪術廻戦】無下限恋愛

第16章 鉄骨娘


※皆実視点


 呪霊の気配が消える。

 床にペタリと座り込んだ私の目の前で、虎杖くんと釘崎さんが喧嘩してた。


「だから言ったろ! 一人は危ねー真面目にやれって!」

「一人は危ないなんて言われてないわよ!」

「言っ……てなかった!?」


 うーん。

 言ってたような、言ってなかったような。

 たしかに真面目にやれとは言ってたけど。


「つーか何食って育てば素手で壁ブチ破れんのよ!!」

「鉄コンじゃなかったんだよ!!」

「鉄コンじゃなくても無理よ普通!! アンタもアンタよ! なんで普通に壁を破壊してくると思うのよ! バカでしょ!」


 釘崎さんが私のほうを振り向いて怒鳴った。

 たしかにそうなんだけど。

 
「虎杖くんなら壁くらい壊すかなって」

「壁くらいって考えがおかしいって言ってんの!」


 釘崎さんが「意味わかんない!」って叫ぶ中、虎杖くんが大きくため息を吐いて、そして吸い込んだ。


「俺も、しこたま聞かれたけどさ、オマエなんで呪術高専来たんだよ」

「田舎が嫌で東京に住みたかったから!!」


 釘崎さんらしい理由に、私は思わず笑ってしまった。

 対する虎杖くんは呆気に取られてて。


「そんな理由で命懸けられんの?」

「懸けられるわ。私が私であるためだもの」


 そう告げる釘崎さんは、やっぱり凛々しくて綺麗だった。
/ 612ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp