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【呪術廻戦】無下限恋愛

第16章 鉄骨娘


「虎杖は……分かりますけど、綾瀬はイカれてないでしょ」


 恵の目には、皆実が天使みたいに映っているんだろうか。

 皆実はどう考えても天使ではない。

 容姿だってあのレベルになると天使ではなく、悪魔だよ。人を魅了しすぎて。


「恵は皆実に甘いよね」


 まあ、皆実が恵の前で猫かぶってるっていうのはあるけど。


「甘いっていうか……呪われて泣きそうになっているヤツは呪術師に向かないと思います」

「たしかに。皆実は器としては不合格……」


 なんて。

 恵はやっぱり分かってないよね。


 皆実の飼ってる呪力はマジで異常。

 毒なんてそんな可愛いもんじゃない。


(あの呪力が身体を廻ってたら、普通身体は動かせないよ)


 実際にそれを浴びてる僕が言うんだからこれはマジな話で。

 僕だって、皆実の呪力を受け取った瞬間はうまく頭が回らなくなる。

 麻痺するっていう言葉が正しいんだろうか。


 皆実のいう『呪いの声』ってのは僕には聞こえないけど。

 その代わりに、全身を焼き切るみたいな熱が駆け巡って。


(理性を保つのが、やっと)


 それくらい強力な呪いを宿してる。

 皆実は悠仁のことを『特級呪物を取り込めてすごい』なんて言うけど、そんな比じゃない。

 そもそも一万人もの大小様々な呪力を体内に取り込むのは、たった1つの強大な呪いを体内に留めるより余程精神力がいる。

 ま、悠仁に劣等感を覚えてる姿がかわいいからこれは絶対言ってあげないけど。

 その状態で16年過ごしてこれたってさ。

 やっぱりイカれてるよ。
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