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【呪術廻戦】無下限恋愛

第11章 自分のために


 視線が痛いのか。

 身体が痛いのか。


「あの子、やばくね?」

「どこの高校だろ。お前、連絡先聞いてこいよ」

「つーか隣にいる人なんで目隠ししてんの?」


 虎杖くんのことを待ち合わせ場所まで迎えに行ってるとこなんだけど。

 さっきからジロジロと突き刺さる視線が痛い。

 ただでさえ人が多くて、その分呪いも相当量溢れてるのに。


「街中にくると、顕著に思うけど。……やっぱり皆実、モテるでしょ?」


 五条先生が私のことを見下ろす。

 初めて会った時もそんなことを聞かれた気がする。


「告白とか、結構されたんじゃない?」

「……多少」


 好きだとか。
 付き合ってほしいとか。

 そんなことを言われたことは結構ある。

 中2の時は結果として1年間のうちに学年の男子全員に告白なるものをされた。

 いずれも、告白された理由は【顔】。

 呪いが教えてくれた。


「その割に自己顔面評価低いよね。わざと謙遜してる? 僕みたいに開き直って顔自慢したほうが嫌味じゃなくない?」

「嫌味なことに変わりないですよ。清々しいですけど」


 言いたいことはわかる。

 五条先生が「僕なんか全然イケメンじゃないですよ〜」とか言ったらたしかにムカつく。絶対言わないだろうけど。

 でも私の場合は……。
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