• テキストサイズ

【呪術廻戦】無下限恋愛

第8章 秘匿死刑


「つーか、なんでそんなに綾瀬に怒ってるんですか?」

「皆実に聞けば?」

「アイツ、教えないんですよ」


 鈍感皆実でも、心当たりはちゃんとあるんだろうね。




《強い男なら誰でもよいのだろう?》




 僕が怒ってる理由を分かってるなら尚更さ。


(耐えられなくなったら、僕を頼れよ)


 あんだけキツそうな顔してたら、さすがに皆実からキスしてくるかと思ったのに。

 皆実はそうしなかった。

 頑なに、僕との距離を詰めなかった。


 この期に及んで、まだ僕を頼りきらない皆実にも。

 何より、呪いの言葉に翻弄されてる自分にも腹が立つ。

 こんな些細なことに感情揺らされてる自分にも。

 らしくなくてめちゃくちゃムカつく。

 だから、恵の質問に僕も答える気はない。


「さ、着いたよ」


 しばらくして、硝子の診療室に着いた。
 

「ボロボロな身体と、その皆実のことしか考えられない頭治しておいで」

「誰のせいだと思ってるんですか」

「皆実のせい」


 そう、全部皆実のせい。

 本当に、こっちの調子を狂わせる天才なんだよ、あの子は。
/ 612ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp