第5章 開会式
「リザードン久しぶりだね!わ〜〜〜やっぱりかっこいいな〜」
が近づくと、リザードンもすぐに自分の長い首を下に向け、顔に触れやすい距離まで下ろした。はリザードンの顔を両手で優しく挟み、親指だけをスリスリと擦るように動かした。
「また会えたね。元気にしてた?」
「バギュア」
「うん、私も元気だったよ」
よしよし、とはリザードンの頭を撫でると、リザードンは嬉しそうに顔をの体に擦り付けてきた。
「バギュ〜」
(か、可愛い///!!!)
その行動が可愛く、はギュッとリザードンに抱きついた。
ダンデはとリザードンが仲良くわた群れているのを暖かい目で見守っていた。
(リザードンのやつあんなに甘えて・・・も本当にリザードン が好きなんだな。やっぱりカントー出身だからか?)
リザードンを慣れた手つきで撫で、楽しそうに会話をしているは、本当に嬉しそうにしている。そんな彼女と自分の相棒を見ていると、ポカポカと暖かい気持ちになった。
「じゃ、ダンデさんのことよろしくね?」
「バギュア!」
ダンデがハッとすると、とリザードンは別れの挨拶をしていて、そしてがダンデの方にやってきた。
「ダンデさんもまた」
どこかで、と言い終える前に、の体が前に強く押された。
ちょうどもう一歩踏み出していたところで、勢いはさらに強まり、目の前にいるダンデにつんのめるように突っ込んだ。
「ひ、ぁっ!」
全く勢いを殺すことができず、ダンデにぶつかる寸前には怖くて目を瞑った。
ダンデもが急に転けるように前につんのめるのが、スローモーションのように見え、危ない!と思うと、自然と体が彼女を受け止めようと身構えた。
「っ!」
自分の腕の中に転んできたをうまく抱き留めると、ギュッと腕に力を込めた。すっぽり自分の体に収まってしまったの無事が知りたくて、ダンデは自分にもたれかかっているの顔を覗き込んだ。
「?大丈夫か?」