第4章 新たな門出
・・・そして今に至る。
ピオニーの家族は、突然訪れたに驚きつつも、話を聞けばすんなりと受け入れてくれた。
自慢の娘シャクヤも「さん本当にこの人でいいの?チョーウケるんですけど!」と笑っていた。
そしてあの日、何故ピオニーがワイルドエリアの山奥まで来ていたかというと、娘シャクヤのために綺麗な宝石を探しに来ていたということだった。
「ハッサム、今日の私どうだった?」
は鋼タイプ専用の布で、拳を奮っていた大きな赤いハサミを綺麗に拭きながら聞いた。少しドキドキしながらハッサムを伺って見ると、ハッサムは一言鳴いてニッコリと笑ってくれた。
「ありがと!もっと頑張って、今度はニャイキング倒そうね!」
「ハッ!」
・・・
そして1ヶ月後、
「あっという間だったな!だいぶ見違えたぜ!」
「・・・ピオニーさんのおかげです。それにご家族の方にも本当にお世話になりました」
はピオニー 一家が揃う玄関前で頭を下げた。
「さんが行っちゃうの、チョー寂しいんですけど!」
「シャクヤちゃん、私も妹ができたみたいで楽しかったよ!また今度おすすめのお店とか教えてね!」
「もっちろん!またさんの恋バナ聞かせてほしい〜!」
「ゴホッ!!!?」
シャクヤの発言に、はむせた。
そんなと娘の様子を温かい目で見守るピオニーたち。
「何かあったらすぐ言うんだぞ!おじさん駆けつけるから!」
「大丈夫ですよ、ピオニーさん。ここまで来たら優勝して帰ってきますから!」
「ダーッハッハ!言うね言うね!相手はあのダン坊だ!油断するなよ!」
「はい!」
名残惜しくも、はピオニー 一家を後にした。
どんどん小さくなっていくピオニーの家を時々振り向いて、寂しいと言う気持ちが顔を出す。
その気持ちを抑えながら、は待ち受けるジムリーダーたち、そしてチャンピオンを倒すと決め、前に進んだ。
開会式が始まるまで、あと2日___。