第4章 新たな門出
「にしても、そうまでして戦いたい奴がいるのか?」
ピオニーは疑問に思った。
対人戦が苦手なが、こんなワイルドエリアの山奥で一人、ポケモンたちと籠もって修行している。
「そうですねぇ・・・」
は勝負がしたいと言ってくれた、ダンデとキバナを思い出した。
今このガラルで1、2の強さを誇るトレーナーである。
「焚き付けられました。もちろん他の理由もあるんですけど、ピオニーさんもトレーナーなら分かりますよね?どっちが強いかどうか、確かめたくなったんです」
「トレーナーの性だな!」
(半分の理由がキバナさんのリーグカード・・・とは言えない・・・)
「で、これからどうするんだ?まさかこのままずっと篭る気じゃないよな!?」
「さすがにピオニーさん相手にあの調子のままじゃいきませんよ。苦手克服のために、片っ端からそこら辺にいるトレーナーを倒そうかと」
「そういうと思ったぜ・・・そこでおじさん!嬢ちゃんに提案があるぜ!」
「提案?」
「おうよ!俺ん家にこねぇか?そこら辺にいる奴らより、ずっといい修行になると思うぜ?」
ん?と、は一瞬何を言われたかわからなかった。
ピオニーの言われたことをリピート再生して、3回目でようやく理解した。
「え・・・えぇ?!ピオニーさんとこで修行ってことですか?!?!」
「そうだ!あ、俺は仕事があるから、毎日は相手してやれんがな!家には嫁と娘がいるから安心しろ!」
「そ、そんな・・・!そりゃピオニーさんが相手なら嬉しいですけど・・・でもなんか悪いというか・・・」
「ダーッハッハ!大丈夫だ!俺に全部任せとけ!!」
ピオニーは清々しい笑顔とサムズアップした。
「・・・じゃあ、遠慮しません!ピオニーさん、私に修行をつけてください!!」
「よし!そうと決まれば、早速家に帰るか!あ、俺の娘シャクちゃんいうんだけどよ〜、もう自慢の娘で可愛いぜ!!!」
「あ、はい・・・(そう言えばこの人娘ラブなお父さんだったな)」
そしてピオニーの家に着くまで、はシャクヤの話を延々に聞かされ続け、その日の夜はよく眠れた。