第4章 新たな門出
「あ、おはようさん!よく眠れた?」
目を覚ますと、すでに時計の針は9時を超えていた。
ぼんやりした頭でのっそりと体を起こしたは、洗面所へ向かったその帰りに、ホップと出くわした。
「・・・おはよう、おかげさまで・・・」
「(なんでゲッソリしてるんだ?)昨日兄貴に寝袋バレて没収されたんだろ?それならリビングのソファーに置いてあるから伝えてくれって、兄貴から伝言だぞ」
「うん、ありがとうホップ君(もう行っちゃったんだ、ありがたや(合掌)
正直はダンデと会いたくないと思っていたので、ホップからダンデはすでに仕事に行ってしまったと聞いた時、心底ホッとした。
・・・
お昼になる間にはは準備を整え、玄関に荷物を置いておいた。
そしてホップの家族全員にお世話になったことを伝え、旅立つことを伝えた。
「色々お世話になりました、ご飯とてもおいしかったです」
はホップたちに深々と頭を下げた。
「本当に行ってしまわれるの?まだ背中は痛むんじゃ・・・」
「大丈夫です!昨日より全然調子もいいですし、体動かしてないとなんか落ち着かないと言いますか」
「そう?また何かあれば、いつでも来てくださいね」
「さん、今度会えたらポケモンの話してほしいんだぞ!」
「うん、いいよ。それまでホップ君も、ウールーも無茶しないでね」
「き、気をつけます・・・」
「グメー・・・」
ホップと、ホップの足元にいるウールーは申し訳なさそうに言った。
「それでさんは、これからどこへ?」
ホップの母親が、に質問した。
「これから修行しに、ワイルドエリアに行きます」
がそう言うと、ホップの家族たちは少し驚きつつも、頑張ってねと声をかけてくれた。
「さん、迷子にはならないんでほしいんだぞ」
「大丈夫だよ、ホップ君。私方向音痴じゃないから」
「前にソニアから聞いたんだけど、兄貴が1ヶ月も迷ったせいで、捜索願いが出されそうになったって言ってた」
「あの子の方向音痴は昔からすごくて・・・リザードンのおかげでなんとかなっていると聞いているけれど・・・」
はぁ・・・とホップの母はため息をつき、は苦笑いした。